コラム・ナレッジ
【コラム・ナレッジ】レーザ式とカメラ式バーコードリーダの違い
概要
バーコードリーダには大きく分けて、「レーザ式」と「カメラ式(イメージャ式)」の2つの方式があります。
かつてはレーザ式とCCD式の比較が主流でしたが、近年はCMOSセンサの性能向上と低コスト化により、
多くのハンディスキャナや固定式コードリーダでCMOSベースのカメラ式が主流となっています。
本記事では、レーザ式とカメラ式の特徴を分かりやすく解説します。
レーザ式バーコードリーダ
レーザ式は、細く絞ったレーザスポットをバーコード上で走査(スキャン)し、その反射光の変化からバーコード情報を読み取る方式です。
バーコードリーダ黎明期から広く利用されてきた技術です。
主な走査方式としてガルバノミラー方式とポリゴンミラー方式があります。
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ガルバノミラー方式
ガルバノメータ(高速回転モータ)に取り付けたミラーを微小角度で左右に往復運動させ、レーザ光を走査します。
<特長>
・高精度なレーザ走査
・読取り位置の制御が容易
・手持ち型バーコードリーダで広く採用
・走査線が左右双方向できる
ガルバノミラーは高速性と精度のバランスに優れており、複雑なスキャンパターンを実現しやすい方式です。

ポリゴンミラー方式
多面鏡(ポリゴンミラー)を高速回転させてレーザ光を走査する方式です。
<特長>
・非常に高速なスキャンが可能
・コンベヤ搬送ラインなどの高速読取りに適する
・読取り範囲を広く確保できる
・走査線が一方向のみとなる
レーザプリンタなどでも使用される技術で、高速連続読取りが必要な現場で効果を発揮します。

カメラ式バーコードリーダ
カメラ式はLED照明でコードを照射し、イメージセンサで撮影した画像を解析してバーコードや2次元コードを読み取ります。
現在の市場では「カメラ式=CMOSイメージャ」が主流です。
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CCDとCMOSの違い
CCDは画像品質の高さが特徴で、以前のバーコードリーダでは多く採用されていました。
CMOSは現在のバーコードリーダやスマートフォンカメラの主流となっているイメージセンサです。
| 撮像方式 | CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子) | CMOS(Complementary MOS:相補性金属酸化膜半導体) |
| 特長 |
各素子で発生した電荷を1箇所に集積し、増幅/信号化する。
|
各素子で増幅/信号化し、集積する。
|
| メリット | ・ノイズが少ない ・均一性の高い画像取得 ・高感度 ・高速移動体撮像に適している |
・低消費電力 ・高速処理 ・小型化しやすい ・コストを抑えやすい ・高度な画像処理回路を統合可能 |
| デメリット | ・消費電力が大きい ・回路規模が大きい ・センサコストが高い ・高速処理や高機能化に不利 |
・高速移動体で画像がブレる事がある |
*近年、CMOSの性能向上が著しく上記デメリットが目立たない状況です。
レーザ式とカメラ式の比較
| 項目 | レーザ式(ポリゴンミラー方式) | カメラ式(CMOS) |
| 読取深度 | 深い | 中程度~高深度対応機も存在 |
| 高速搬送対応*1 | 非常に良い
800-1000 Scan/秒 |
良い
30-60 Frame/秒(BLADE:270 Frame/秒) |
| 2次元コード対応 | 非対応 | 対応 (BLADEシリーズ除く) |
| 可動部 | あり | なし |
| 耐久性 | 良い | 非常に良い |
| LEDフリッカ影響 | 受ける場合あり | 受けにくい |
*1:Scan数とFrame数は原理が異なるため単純比較はできません。
まとめ
レーザ式がおすすめの用途
・長距離読取り
・搬送ラインでの高速読取り
・1次元バーコード専用システム
・広い読取り深度が必要な設備
カメラ式(CMOS)がおすすめの用途
・QRコード・DataMatrixの読取り
・印字品質が不安定なラベル
・可動部のない高信頼性システム
・将来の拡張性を重視する設備
近年は物流・製造現場でも以下の要求が増えています。
・QRコードの利用拡大
・ダイレクトパーツマーキング(DPM)
・損傷ラベルの読取り
・AI画像処理との連携
これらは画像そのものを取得して解析するカメラ式との相性が良く、カメラ性能向上と画像処理技術の発達によって、
従来レーザ式が得意だった用途も徐々に置き換えられています。
レーザ式は依然として長距離・高速読取り分野で強みを持っていますが、市場全体ではCMOSイメージャを採用したカメラ式コードリーダが主流となっています。
用途に応じて、レーザ式とカメラ式を適切に選択することが重要です。
